9月からバルセロナのブランド
VAHO(バオ)の商品を取り扱い始めました。
VAHO(バオ)はバルセロナの街頭広告をリサイクルして
おしゃれなかばんを生み出しているメーカーです。

この広告は1992年のオリンピックを機に
バルセロナ市が作り始めました。
塩化ビニール製で一つの通りには
1種類の広告しか使用されないため
最大で400枚しか作られません。

そして広告の掲載期間は短く、4週間~6週間。
掲載期間が終了すると次々と廃棄処分になっていきます。

後はただ燃やされるだけ。
地球環境にも悪影響が出ます。
1996年二人の大学生がこの廃棄される広告旗について
素材が丈夫で耐久性がある点、
また一流の広告デザイナーによる作品で
非常にデザイン性が高いことに着目しました。
これをただ燃やしてしまうのはもったいない
なんとかできないだろうかと考えた彼らは
スイス・チューリッヒの有名なリサイクルカバンのメーカー
FREITAG(フライタ-グ)にヒントを得て
カバンを作ることを思いついたのです。
試行錯誤を繰り返し細々とブランドを立ち上げた彼らに
2001年ついに出資者が現れ一般販売を開始しました。
現在は出資者から独立しバルセロナ市内に直営店を
5店舗経営するまでに成長しています。
VAHO(バオ)の特徴の一つはそのデザイン性の高さにあると
私は思っています。

(写真は日本文化に敬意を抱いているという彼らがTOKIO(東京)と名付けたカバン)
当初は平凡な形のものが多かったようですが
毎年どんどんお洒落な立体的デザインを生み出しています。
2012年には外ポケットやチャックつきの内ポケットを増やしたり
パソコンの持ち運びを重視したものなど装備の充実に
飛躍的進歩がみられます。
現在では広告旗だけではなく、コーヒーを運搬するための麻袋、
清掃員が2か月に一度リニューアルする蛍光テープつきの制服、
バルセロナ市の運営する貸自転車のタイヤなど
驚くような素材のリサイクルカバンの製作にも取り組んでいます。
私は今年2012年4月に23年ぶりにバルセロナを訪れ
このブランドと出会いました。
まずはそのカラフルな外見に一目惚れし帰国後すぐに
取り扱いを希望するメールを送りました。
そして何回かメールのやり取りをして6月に社長と面会し
契約させていただくことに成功しました。
そこで社長のホセから初めて直接伺ったブランドの哲学に
感銘を受けたのでご紹介します。
風雨にさらされていた広告旗は裁断された後
洗浄作業が必要になります。
この作業は知的障害者の施設で行なわれています。
また、縫製の作業は刑務所で行われています。
「僕たちはこのカバンを通して多くの人が
幸せになって欲しいと願っているんだよ。
まずリサイクルすることで地球環境に優しい。
次になかなか仕事のないところに仕事を提供することで
幸せな人が増える。
そしてそういうストーリーを持ったカバンを持つことで
デザインや色や使い勝手の良さ以上の喜びを感じながら
お客様はこのカバンに愛情を持って使ってくれる。
もちろん製品が売れれば僕たちもハッピーだしね。」
素敵なお話だと思いませんか?

(社長のホセと私)
現在VAHO(バオ)が購入できるのは日本では「AIRE」1店舗だけです。
そしてすべての商品は1点ものになります。
もうすぐWEBショップも開始致しますので遠方の方も
どうぞ楽しみになさってください。
もし可能であればぜひ実際の色の鮮やかさを見にいらしてくださいね。